箸 ハーバート マーテイン
私は箸を使うのが苦手でした。大好きなラーメンもフォークで食べていました。でも、日本のラーメン屋には箸(19)ないことが多く、食べるのが大変でした。
日本に来て2か月ぐらいたったころ、箸の専門店を見つけました。店に入ると、長さや太さ、材料や色の違う箸が何百種類もありました。その数に驚いていたら、店の人に、「どれでも自由に持ってみてください。」と言われました。(20)、いくつか実際に持ってみました。その中に持ちやすい箸がありました。
それまで、箸を使うのはめんどうくさいと思っていましたが、そのときは、「これで練習したら、箸が上手に使えるようになるかもしれない」と思いました。私はその箸を買って帰りました。
それから毎日、家でその箸を(21)。
1か月ぐらいたって慣れたところ、ラーメンを食べに行きました。すると、(22)箸も楽に使えるようになっていました。
私はずっと、箸をうまく使うことはあきらめていました。うまく使えるようになったのは、専門店で買った(23)今は前よりもラーメン屋に行くのが楽しみになりました。
(1)これはカレンさんが田中先生に書いた手紙である。
田中先生
ごぶさたしております。お元気ですか。
帰国してから、もう半年が過ぎましたが、日本語クラスで勉強していたころのことを、いつもなつかしく思い出しています。
7月から大学が休みになるので、2週間くらい、姉と日本を旅行します。京都や広島を回る予定ですが、13日から15日の間は東京にいます。東京にいる間に大学に伺って、ぜひ先生にお目にかかりたいと思っています。もしご都合のいい日がありましたら、メールでお返事をいただけないでしょうか。
よろしくお願いいたします。
4月10日 カレン・コルベイ
Karen_beil@xxmail.com
(2)私にとって、部屋が片付いていないことほどストレスのたまることはない。でも、夫も子供も「片付けられない人」で、服は脱いだまま、おもちゃは出したままで全く平気だ。文句を言うと、入れる場所が少なすぎるとか、すぐ使うからとか、いろいろなことを言う。片付けは片付けが得意な人がやればいいと言われた時は、本当に嫌になった。使い終わったら、それをあった所に戻すだけでいいのに、なぜこんな簡単なことができないのだろう。
(3)キャッシュカードなどを作る時に必要な暗証番号を決めるのは意外に難しい。電話番号などの自分に関係のある数字を使えば忘れにくいが、他人に知られる危険がある。でも、自分に関係のない数字や、不規則に並んだ数字にすると忘れやすい。では、自分に関係のある数字に単純な数字を足すのはどうだろうか。例えば、誕生日の数字「1025」に「1111」を足した「2136」を暗証番号にするのだ。これなら、他人にはわかりにくく、自分には思い出しやすくてよいだろう。
(4)これは野村課長が、同じ会社の内田さんに書いたメールである。
内田さん
今、池原駅に向かう電車の中にいます。信号故障の影響で、電車が止まってしまいました。車内アナウンスによると、動きだすまで30分くらいかかるそうです。
オオタ工業を訪問する前に、駅前の喫茶店で最終確認をする約束でしたが、その時間はなさそうです。私は駅から直接向かうので、先にオオタ工業に行って、入口前で待っていてください。もし時間があれば、そこで簡単に最終確認をしましょう。
訪問する時間に間に合わない場合は、また連絡します。
よろしくお願いします。
野村
(1)秋になり、文房具屋に来年の手帳が並ぶようになった。一般的に、手帳を選ぶ場合に重要なのは、書きやすさ、見やすさだろう。大きさも大切な点だ。だが、私がいちばん大切にしているのは、表紙だ。絵や柄で選ぶ人もいるが、私は色で選ぶ。
いつも手帳を持ち歩く私は、手帳の色に影響を受けていると感じることがある。予定を書いたり、友達と会う場所を確認したりするため、一日に何度もかばんから取り出すが、そのたびに表紙の色が目に入るからだ。それで、この数年は元気が出るように派手な表紙のものを選んできた。今使っているのも、明るいオレンジ色だ。考えてみると、手帳は家族や親友より、一緒にいる時間も長いのだ。
でも、今年は手帳選びに時間がかかっている。30歳になり、もっと落ち着いた気持ちで仕事をしたいと思うようになってきたのだ。そうは言っても、ストレスのたまる仕事なので、やはりこのまま元気の出る赤や黄か、気分の落ち着く黒や茶か、なかなか決められないでいる。
(2)「負けないで。君は一人じゃない。」
今朝、車で駅に向かっている時、赤信号で止まっていると、ラジオから懐かしい曲が流れてきました。ずっと聞いていなかった曲です。隣に座る高校生の娘が「これ、お母さんの若いころの応援歌だったのよ。」と言ってしばらく聞いていると、涙が出そうになって困りました。①「お母さん、青。」という娘の声で、慌ててアクセルを踏んだのですが、娘に笑われてしまいました。
20代の初め、会社に勤め始めてすぐのころの私は、毎日失敗ばかりして泣いていました。よくしかられ、人間関係にも悩んでいました。そんな時、いつも②この曲を聞いていたのです。「負けないで。君は一人じゃない。」という言葉に慰められ、この曲を聞くと、頑張ろうという気持ちになりました。
あれからもう20年です。泣きたくなるような苦しいことも、いつのまにかなくなりました。③今はきっと幸せなのだと思います。今日、本当に久しぶりにこの曲を聞いたのですから。
川村さんは都会のマンションに住んでいる。野菜や花を育てることが好きなのだが、マンションのベランダでは十分に楽しむことができない。広い庭のある家で、野菜や花を育てることが、川村さんの長い間の夢だった。
川村さんは、今、広い「庭」で野菜や花を育てている。近くに「みんなの庭」ができたのだ。「みんなの庭」は、市の土地を市民が借りて、共同の「庭」を作っていくものである。利用する人たちが話し合って、みんなで野菜や花を育てて楽しむ。
「みんなの庭」で野菜や花を作るようになって、川村さんは友達がたくさんできたそうだ。それまでは、近所の人にあいさつはしても、なかなか友達になるのは難しかった。しかし、①「みんなの庭」では違う。同じようにこの庭を利用して野菜や花を作っている人に、「きれいに咲きましたね。」とか「りっぱなトマトになりましたね。」と話しかけたりする。また、普段あまり付き合うことがない人とお茶を飲んだり、おしゃべりをしたりすることも、ここなら自然にできるそうだ。都会では少なくなった近所の人との交流の機会が生まれているのだ。
川村さんたちは、「みんなの庭」で近所の人と付き合っているうちに、子どもの教育や町の安全など、生活のこともいろいろ話すようになった。このような付き合いが続いていけば、将来は、自分たちの町をもっと住みやすくしていこうという話し合いができるようになるかもしれない。川村さんは、「みんなの庭」で汗を流しながら、②そう感じている。
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